職場となるべく連絡せずに欠勤/休職し、傷病手当金をもらうには

休む理由にもよるでしょうが、とりわけ精神疾患の方は、長期休業に入る連絡や休業中の経過報告をする際には大きな緊張と負担をもたらし、療養にも悪影響を与えかねません。
今回は精神疾患の方がなるべく心を穏便に保ちつつ休む方法を、経営者目線も含めつつ考察します。

一応最初に:無断欠勤は避ける

やむを得ない傷病であっても、勤務先の方に非があったり恨みつらみがあっても、無断欠勤はやめておきましょう。働く側の義務を果たしていないことになり、非が自分側に移ってしまいます。会社の規模や規則にもよりますが、減給や降格など懲戒処分の理由になり、最悪の場合、懲戒解雇や自然退職扱いにもなりかねず何もメリットがありません。

なにも、意思表示は直接の対面や電話でしないといけないという決まりはありません。メールでもLINEでも手紙でも、家族や同僚づての伝言でも良いので、休む意思を伝えて無断欠勤を回避しましょう。
どうしても何も手がつかず電話に出れない場合もあるかもしれませんが、それでもなるべく早めに行動されることをおすすめします。

休みに入る前の、最初の連絡

精神疾患の方の場合、あらかじめ職場で相談して決められた日から休む、というよりはある日から職場に行けなくなり家から連絡する場合が断然多いでしょう。

そうなると、一番最初の連絡は大きく分けて以下3つに分かれます。
・電話で連絡
・メールやチャットで連絡
・代理人(弁護士等)を通じて連絡

そして、その後の対応は大きく以下2つに分かれるかと思います。
・職場(近く)での面談や電話に応じる
・面談、電話ともに拒否する

上記2つの分岐ですが、両方とも下に行くほど経営者や上司からの評価は低くなるでしょう(特に、年配の人ほど顕著)。
とはいえ結局どこまでいっても他人の評価。自身の心の平穏も大事です。
様々な事情や、メリットデメリットを考慮し、判断しましょう。

判断材料例:
・自身の心の具合
・希望する休みの長さ
・(どの程度)復職したいかどうか
・普段の経営者や上司との関係
・規則関係(休職には面談が必要、など職場により様々)

中でもキーとなるポイントはこのうち「復職したいかどうか」でしょう。
例えば、退職日までもう心積もっている、もしくはいつ退職になってもかまわないようなケースならばやりとりはすべてメールやチャットと郵送で対応、面談は体調不良を理由に一切拒否でもそうそう問題にはなりません。
しかし現実には上記以外のケースが多いでしょうから、しんどいながらも自身でバランスを考えて判断することになります。

弊所からの提案

このように、休んで傷病手当金をもらうのも、残念ながら心の負担的にそう簡単ではありません。
そこで、弊所をこのやりとりに一部組み入れていただくことで心の負担を和らげ、受給をより確実にするのはいかがでしょうか。弊所HPのトップページでも多く触れておりますし、長くなりますので以下簡単にメリットを箇条書きにて記します。

・傷病手当金受給の意思伝達と申請書(事業主記入分)の依頼を弊所からします
・申請書(事業主記入分)を書かないということはさせない
・傷病手当金書類の作成(医師/事業主分以外)は弊所で行い、提出まで代行
・ご利用いただいている間は労働関係/社会保険関係の助言や質問が可能
・社労士がバックにいることを示すことにより、穏やかに圧を与え、不当な扱いを受ける確率が下がる

デメリットは、費用がかかること、そして良くも悪くも相手が警戒することでしょう。
休みの期間が短い予定ならば費用対効果も下がりますし、今後の職場との復帰後の関係もあるでしょうから、あえておすすめはいたしません。

なお、相談いただくタイミングですが、早すぎも遅すぎもありません。いつでも大歓迎です。

まとめ

以上、休業に入る前のやりとり関する記事でしたが、いかがだったでしょうか。
後ろめたさだったり、何を言われるかわからない不安もあり、連絡には相応の負担がかかります。

そんな中で、弊所がその負担を和らげる一助となりましたら、それほど嬉しいことはありません。
いつでもご連絡の方、お待ちしております。

執筆:クレイド法務事務所 代表
   前田 健